どのような人生を送り、どのような生き方をしようと、例外なく必ずやってくる人間の死。人間はその死を送るという習性をもっていました。6万年前のネアンデルタール人の死者の胸に花粉が付着していた事から、ネアンデルタール人はすでに宗教をもって死者を送ったといわれます。今その原人にもおとり、死者を生ゴミ化する人間が増えています。それで本当に人間として生きたことになるのかどうか、考えてみなくてはなりません。
少子化の波は生きている間だけではなく、亡くなってからも私たちに不安の種を残します。まず、最初にお葬儀です。少子化の今、一人っ子同士一緒になった一組の夫婦は4人の親の葬儀を出さなくてはならなくなります。今までような高額な葬儀では、到底4人の両親の葬式を出すことはできなくなります。そこで安楽寺ではお寺の本堂で、必要なものだけを用意し、そして本当に故人、家族と親交のあった方の集うお葬式をお勧めします。帳場等のお世話も、ご要望があれば安楽寺総代会、婦人会でサポートをする体勢も整えていますので、どうぞご相談下さい。お寺の中での互助システムにより、お葬式にかかる経費も、気遣いも必要最小限で抑えることができます。その時は突然やってきます。突然でなくとも誰もが慌てるものです。日頃からのご相談や、意思の疎通が大切です。是非お寺に足をお運び下さい。(尚、日程によっては、行事等の関係で本堂が使えない場合もありますことご了承下さい。)
しかし私の死はお葬式だけではすみません。いくらお葬式を済ませても、お骨が残ります。その後お墓の面倒を見てくれる数少ない子どもが、今の社会の生活形態ではどこに生活基盤を置くようになるかわかりません。また、お墓にかかる経費もだんだんと高騰している現状では、またここに様々な不安が残ります。安楽寺では、顕真廟納骨という納骨システムを採用しています。故人のお骨を13回忌まではお寺の本堂の地下納骨堂にお預かりします。毎日本堂ではお勤めがあがりますし、お寺にお参り下さることでお墓に参ることにもなります。13回忌以後は安楽寺墓地の合同墓へ合祀いたします。もしお参りが難しくなっても、お寺のお墓で、みんなで参る合同墓ならば安心です。葬儀と同じく経費も抑えることができます。これからの新しい方向だと安楽寺は考えます。